書活

本を読んで「思い」をつづります

教わらない資本第一主義

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【熱量】
我が子に向けて書かれていることもあり熱いものを感じます。

世の中は「資本家」と「資本家に雇われて資本家を儲けさせるサラリーマン」に分かれる。

先日、ZOZOの元社長前澤さんの1000億円記帳動画を見ました。前澤さんは今後の人生においてさらに稼ぐと想定すると、生涯賃金の差はサラリーマンの1000倍以上になります。2、3倍のレベルではなく桁が3つも違います。
前澤さんと普通のサラリーマンが能力差で1000倍以上あるとは思えません。しかし、生涯年収は1000倍以上の差が生まれるのです。

資本主義はまさに資本家のためにあります。サラリーマンがいかに搾取されているのかもわかります。このことはいろいろな書籍に散々書かれていますが、未だにサラリーマンから脱してあちら側に行けない人が多数です。知らないということもありますが、知っていても行き方がわからないということもあります。

現実的にはやるか、やらないかの差しかないのかもしれませんが、小さな頃から学校で、サラリーマン(雇われる側の人間)になるために教育されてきて、ほとんどの人が既定路線でサラリーマンになります。慣れ親しんだ世界からの移動は人に恐怖を与えます。そこから外れる恐ろしさは尋常ではないです。また、人と異なる動きはストレスがかかります。人の特性をうまく利用し、サラリーマン製造システムがうまくできているとしか言いようがありません。

そもそも名前が「資本」主義というネーミングです。明らかに資本家至上主義にも関わらず、資本家になる教育はされていませんし、資本家教育は現状では完全にレールから外れる行為になります。少なくともレールから外れることを身内からは完全否定されます。

ただ、ある一定のレベルまでの基礎学力は詰め込み型の方が良いです。基礎的な学力がないと話にならないが、やり過ぎると現存する答えを探すことしかできない人間になってしまいます。高校までは詰め込み教育を行い、大学からは資本家教育に切り替える必要があります。

就職活動ではできるだけ大企業、有名な会社に就職しようとみんなががんばっています。
それが一番よい選択しであるという共通認識を持っています。
生涯年収が1000倍以上も違うのに、安い給料で雇われて資本家を儲けさせる側になる方を選ぶのです。そこそこの企業であれば企業間の生涯年収の差は2倍もありません。しかし、資本家との差は1000倍以上です。
1000倍以上も差があることを知らないということもあるでしょう。大学を卒業するときにそこまで知らされておらず、会社に勤めて20年や30年して気づく、あるいは気づかない人もいます。ただ、気づいたときには住宅ローン、子供の教育費が圧し掛かっており、資本家からすれば1000分の1以下の給料しかなくてもその場から逃れられない状態にサラリーマンはうまく追い込まれています。資本主義社会(資本家至上主義)が世の中の正解とし機能しています。そしてサラリーマンは資本家を儲けさせる人生を全うすることになります。

では、なぜこのことが問題とならないのか?
大多数の人が資本家の1000分の1以下の給料で贅沢はできないがそこそこの生活ができ、そのまま生涯を終えるため大きな問題になっていません。お金のことを考えなくてよいほどの裕福さはないが、それなりの生活ができているのでいいかとなっています。

このあたりは資本家がうまくシステムをつくっています。また、役職というステータスで給料以外でも満足感を与えています。役職よりも資本家の100分の1(給料)の方がよっぽどいいです。

サラリーマン大多数の認識は、資本家になる人はすごく特別な才能があり、ごくごく稀にしか発生しない運がよい成功者でハイリスク・ハイリターンという認識でいます。
本当にそうでしょうか?
資本家の数が少ないので特別感はありますが、資本家とサラリーマンで才能に特別と言えるほどの差はないです。

精神を病むほど低賃金で働かされるサラリーマン、365日休みなく事業のことを考えなければならない経営者とでは辛さは変わらないかもしれません。しかし、喜びは経営者の方が圧倒的に大きくなります。経営者と資本家は同一の場合もありますが、基本的には異なります。資本家になれば365日休みなく考えるということからも解放されます。経営者を選ぶのは資本家ですが、事業の運営は経営者に任せることができます。資本家が一番よいということです。

では、どうすれば資本家になれるのでしょうか?